年末だし、最近思っていることをつらつらと書いてみよう。
作曲を始めて――といってもボカロ曲書いていた時代は無我夢中だったから(五里霧中か)あまり変化らしい変化はない。ただやっぱり、昨年の夏くらいから、そろそろ売れる(値段のつく)ような曲を書いてみよう、ということをやり始めて、コンペにたくさん出すようになって、自分が変わったなあと思うこと。
まず、ダメなサンプリング音源の見分けがつくようになった。ぶっちゃけ安いやつは大抵ダメ。値段でいうと、定価50ドルとか50ユーロくらいを境に、それ以下のはちょっと聞いた時はいいかな?と思っても、よく聞くと「うーん」ってなっちゃう。やっぱりどこかで手を抜いてるんですね、悪いマイクやプロセッサーを使っているとか、録ったあとのトリート(EQやらコンプやらの処理)でも手を抜いたり、それで総合的にクオリティが下がってしまう。デベロッパーも商売だから仕方ないんだけど、あとまあ、エンジンのスクリプティングもおざなりだから、本物感が遠のく。
これは結構哀しくて、昔なら安い音源でも喜んで使っていただけど、早い話耳が肥えてしまって、もうクオリティの低いものは使えなくなってしまった。趣味でやっている分なら十分なんだけど、もうそういう世界には戻れないw まあ耳が良くなったわけで、プロを目指すなら喜ぶべきことですけどね。
音楽マニアとしては自分の耳に自惚れていたが、作る側に回ったらハードルが更に上がってた。
(安くても良い音源はありますよ、そういうデベロッパは良心的、そして勝負価格帯のやつは激ハイクオリティだったりする。
そしてソフトシンセでは不思議と、アラが見えたっていうプロダクト皆無。例えば日本製のフリーシンセ、世界のSynth1は今も昔もやっぱりいい音です。開発者様が無茶苦茶センス良いからかと)
あ、上に書いたのはいわゆる「楽器」音源の話で、よくあるグラスを叩いて音階作りましたとか、金属オブジェクトでどうこう、みたいなのは入りません。こういうのは安くても割とちゃんと作ってる印象。ただ、その手ってネタ重視で、実際曲の中で使えるかっていうと、まず無理。浮いてしまう。でもつい買っちゃうんだよなあw
(音楽は「楽器」でやるものです。当たり前だけど、これも気付いたことだな。楽器という道具は偉大です。ここには形のないソフトシンセも入る、言い換えれば今のシンセはみんな楽器として成立してる、芸術品です)
あとね、ある程度分量を書くことで、コード進行感が身に付きました。例として音楽理論的にいえば、トニック(T)→サブドミナント(SD)→ドミナント(D)→T進行の気持ち良さとか、D→SDって進んだ時のブツ切れ感とか。もちろん曲調とか展開によっては敢えて行ってもいいんだけど、基本不自然に感じるようになった。知識としてじゃなく、肌感覚でわかるようなったので。これは大きい。
アレンジしてて音が一音間違っているとすぐわかったりとか。アヴォイドノートだったりすると「音が当たってる」ってなったり。これも肌感覚。
いわゆる半音進行の気持ち良さは、ボカロ書いている時から割と。ツーファイブ進行も、ジャズ良く聞いてたので普通に最初から。
もひとつ、コード進行は「進行」というだけあって、必ず幾つかつながって形になるものだから。コード単体で存在してるんじゃなく、流れがあって音楽になっていく。このあたりも肌感覚かなあ。
音楽におけるリズムの重要性は、最初から気付いてました。
ここで名言を吐くぜ!
「人生に必要なSixteen beatは、全て、CASIOPEAから学んだ」(ドン!)
ジャパフューなめんなよ、あ? お前どこ中よ?
こんなところかなあ。リズムアレンジはほんとフュージョンから一杯教えられたなあ、ここは音楽理論関係ない世界なんで。(音楽理論はリズムのことは本当に何も言ってないので、これは「音楽」理論という以上、大きな欠陥だと思っています)
リスニングオンリーの時代から、自分はそういう分析的な聞き方をしてましたので。なんでこの曲はこんなカッコいいのか、そうかこの楽器のリズムがこうなってるからか、みたいな。理論わからなくてもこれは分かります。
もうちょっと人生論みたいなことを書けば、少しはカッコツケになったか?w
あ、音楽始めてから夢見は本当にいいですよ。下手をすると夢の中でもアレンジ考えていたりして。いや松下幸之助に洗脳された昭和の社畜か、みたいな。
あとね、誰も興味のないオレ情報を書くと、今年になってジーンズのウエストが10代20代の頃と同じまで下がりました。体重も当時のベストウエイト。身体が軽くてノリノリです(笑)。
いやー、シリアスに音楽作ってるんで。贅肉なんてひとりでに落ちてしまうんだよね……(年末にひと笑いして頂けましたか?寒くなったって?w)。
これは毎日身体作りを欠かさないからだなあ、あと健康大切、体調が一定でないと良い曲は書けません。朝と晩で曲への感じ方が違ったら良くない。
来年は、アーティストさん・歌い手さんから直接依頼とかしてもらえたら嬉しいな、なんて。大それたことを密かに考えてます。めっさいい曲書きますよ(スリスリ)。身許のしっかりした方なら大歓迎。
そういう風に少しは思ってもらえるよう、がんがん精進しよう。
それでは皆様よいお年を。
来年も張り切って参りましょう。Happy Composing!