2024/07/12

「ラジオスターの悲劇」の悲劇?

 1980年発表の、ザ・バグルス「ラジオスターの悲劇」(Video Killed the Radio Star)という曲があります。僕ら世代あたりの諸氏は全員ご存知でしょう。日本でも世界でも大ヒット、シンセや女性コーラスを取り入れたポップなサウンドと、ラジオボイス加工のトレヴァー・ホーンのボーカルも印象的な、メロディアスな楽しい曲です。

(イギリスでは1位だったが、アメリカは40位だったそうで意外)

 この曲は、実はミュージックビデオ番組「MTV」が初めて流した曲だった……という話を、前回書いた映画「素晴らしき映画音楽たち」で知りました。皮肉というか、なんともアイコニックな出来事だったんですね。
 そしてもうひとつ、このビデオクリップに、意外な作曲家が出演していたという事実。今や世界的な……。前回を憶えている方はもうわかったと思いますが、ハンス・ジマーなんですよ。

 なぜか自分の反応は「うわーっ」だったんですね(w)。意外すぎるというかなんというか……。映画でそのシーンが流れていましたが、今と違ってスリムな青年で、言われなきゃ絶対わからない。(現状随分貫禄付いちゃったから…)
 クリップの後半で、2ndキーボードとして登場します。なんとバックにそそり立っているモジュラーシンセは、moogじゃなくてRolandのSystem700ですね。(欧州で売れたというのは本当だったんだな) その前にはコンパクトなSytem100mがあって、そのキーボードを弾いてます。まあSystem700は一本もパッチされてないから、音出ないが)

 それでも嘘かもしれないと思って、Youtubeで「ラジオスターの悲劇」のクリップを見たら、確かにそのシーンありました。コメント欄でジマー出演を書いている人がいて、やっぱり悲鳴が上がっている(w)。なんだろこれ、別に黒歴史じゃないはずだけどね、むしろ超有名曲だから栄誉…。

 映画の中でこのことをバクロしてた業界のオジサンも、あの人昔こんなことしてたんだぜーみたいな、半笑いでコメントしてたから、やっぱり海外でも意外で面白いと思われているんでしょう。いやー人に歴史あり、それにしてもよりによってラジオスターの悲劇とは、なんとも強運をお持ちですね。

 この曲からすっかり売れっ子になったトレヴァー・ホーンも現役らしく、最近のライブがYoutubeでたくさん出てきます。80年代のアーティストがまだ頑張っているのは僕らも心強い限りです。(この人はプロデューサーとしての活躍の方がデカいようです)

9/20 配信開始「ふわり」/ まいみぃ

ノイズに埋もれゆく君の手触り、きっと取り戻すから――。シンセポップ・ロマンス   ふわり / まいみぃ  作詞:弦央昭良  作曲:弦央昭良  編曲:弦央昭良 Release Date:2024/09/20 JASRAC作品コード:305-9357-3 #AOR #...