2021/05/30

ドラムミックスの極意

 例によって音源の音をどうミックスするかという話です。最近つくづく思うが、ドラムのミックスでオーバーヘッドやルームの処理は極めて重要で、なぜかというとここを間違えると途端にドラム音がウソっぽく(打ち込みっぽく)なってしまうんですね。大きくいえばアンビエンスの処理だけど、単体で聞くとボヤけた、色々な音が入り混じった、いわば「環境音」なので、つい処理をおろそかにしたくなるが、ダメですね。
 キックドラムやスネアなんかははっきり聞こえる「ハイファイ」な音ですが、それだけではトラックに入れると不自然なんだから、面白いもんです。
 オーバーヘッドもシンバルやハイハットだけでなく、キック・スネア・タムの音も入ってくるんで、ここもちゃんと処理しないと、ということです(邪魔だからと低域カットしないほうが良い)。ルームもドラム全部の部屋鳴りみたいなものだから、ちゃんと全体として活かすようにすると、ドラムトラックのリアリティが段違いになる。
 EQやコンプの具体的なかけ方は、出したいドラムサウンドの傾向(音楽ジャンル)によって違ってくるので、そのあたりは音源やプラグインのプリセットを参考にすると良い。極意と自称する割にはやけにボヤっとしてるな。まあ世の中こんなもんだ。

 自分はNIのAbbey Road Seriesのドラム音源をよく使っていますが、こいつらのプリセットは良く見てます。流石にここのエンジニアが作った設定は高品質で、元の音からどうやって目的のドラムサウンドを作りだしているが学べて面白い。音源の中にもうミキサーが入ってますからね、他の現代的な音源と同様。

 まあ、ここは流石にちゃんとしてるけど、多くのチャンネルストリップのプリセットなんかは、非常にマンガチックに誇張した設定になっていたりするんで、そのまま使うと結構トンでもない結果になりがち。あれは解りやすくデフォルメしてると思うので、あくまで参考程度にしないと痛い目に遭いますよ。
 結局最後は自分の耳を信じろってことだなあ。そしてその耳はいいミックスの音源をたくさん聞いて、時間を掛けて作っていくしかない。ミックス道もキビシイのであった。

2021/05/25

身近な大自然シリーズ

 なんと、今年は1週間ほど前からアジサイがもう花を付けて色付いてきてた。梅雨入り宣言前からの変化でした。植物は敏感というか、雨の季節が迫っているのを察知して、早く開花の準備をしていたのでしょう。自然の神秘です。

 ふと思い出したが、むかし実家の庭(ジャングル)に、結構大きな亀がいた。といっても流石に自然に住み着いたわけではなく、祖母の田舎に毎年夏に里帰りした時、近くの川にいた亀を捕まえて、とりあえず名古屋まで連れてきたのであった(w)。自分が小学生くらいの時かなあ。養老山脈のふもとにある村でした。
 で、その亀ですが庭に石造りの超小型池?もあったから、そこで水を飲んだりしていたんでしょう。エサは昆虫なんかを食っていたのか。しかし何ヶ月かするとすっかり姿を見なくなった。垣根の隙間からお隣りに逃げていったか、それとも通りすがりの誰かに「誘拐」されたのか。

 その養老山脈だったか鈴鹿山脈だったか、若い頃山登りをしていて、下山して林道脇の駐車場まで帰ってきたとき。さて着換えて帰るべ、とセーター(寒い季節だった)を脱ぎ始めた時。ふと、河原のほうをみると、なんとかなり大きなニホンカモシカがドーンと立っている。こちらに尻を向けて、立派な角をつけた頭で振り返ったところだった。
 こっちはセーター脱ぎかけの、両手を中途半端に振り上げたとてつもない変テコな姿勢。思わずウッと凝固した。ちょっとでも動けばすぐカモシカが逃げ出すことは明白だった。目が合ったままたっぷり十秒凝固。流石に耐え切れずに身体をわずかに動かした途端、カモシカはすぐ前を向いて、角度60度の崖を凄い速さで駆け上がっていった。なんだあのモモンガみたいなおかしな生物は……きっと彼はこう思っていただろう(笑)。

 鈴鹿山脈にはニホンザルもいます、普通に。登山道で何度か群れとすれ違ったし(ちょっかいを出さなければ襲ってきません)、一度なんかテントを張ってキャンプしていたら、すぐ近くの森に群れがいたりした。というか普通に里まで降りてくるからね、群れが。畑で日光浴しているところ何度も見たし。これは養老山脈も同じ。といっても30年くらいまえの情報だが、今はどうなんだろう。

 養老山脈なんかはまだ里山の雰囲気だけど(それでも厳しい箇所はある)、鈴鹿山脈は低山の割りに結構手付かずの自然が残っていて、難易度の高い登山ルートもあるし、竜仙岳のあたりは時々遭難者が出るほどです。最高峰1200mちょいの山脈だけど、登山には持ってこい。名古屋からは近いしね。しかし最近は体力も時間もないし、もう登山は無理だなあ。遭難でもしたら大事だもんな(てかもう身体フラフラでんがな)。
 名古屋は中央アルプスも割りと近いし、登山する人にはなかなか良い街だと思います。

2021/05/19

On Vacation / Till Bronner & Bob James

  This album is much better than I expected. 🙂 I thought it would be Jazz, but in fact it’s AOR/Fusion. It surprised me and brought happiness here.

  Probably nowadays we have to call it as “Smooth Jazz” or like so, but feel much traditional memes of AOR/Fusion. And it would stand near POPs high quality.

  Space, room, empty or interval — I really don’t know how we should call exactly, but there is beautiful “rest” between notes playing by 2 soloists. Probably it can take by only older great players.
  Rich and Relax, Bright and Transparent, fine combination of Trumpet and Piano/Rhodes. Even synthesizers Mr.James playing, made me glad.
(Mr.H.Mason takes good backing play in calm mood)

  When I found extra-grade arrangement during album, after seeing a booklet, knew Mr.James did it. (It is same experience when hearing Karen Carpenter’s solo album) This is really a magic, in the future I’d like to understand the secret, I wish.

  Meanwhile, Were these vacation photos taken in Sicily Italy? I found 2 god fathers. Oh, you? 🙂

  “On Vacation” must be heard by good listeners more! Excellent album.

2021/05/17

Spitfire Solo Violinは結構アレな製品

 ちょっと前「バイオリンのミックス処理」という記事を書いたが、あれからハマりにハマってようやく完成形まで持ってこれた。(というのが先日upした曲)

 で、使用した「Spitfire Solo Violin」ですが、これはアンビエンスまでしっかり含んだ(録音した)音源になっていて、どうやらあくまでフルオケの曲でバイオリンソロの時に使ってね、という位置付けの製品のようだ。アナライザーで見ると、定位もアンビエンスも、まさにオケをバックにソリストが立つ位置で録音されている。一種の時短音源だなこりゃ。
 たとえクラシックでも弦楽四重奏なんかでは全く使えないと思うので、その意味ではフルオケ曲専用って書いておいて欲しかった。
 ご想像通り、そのままではバンドサウンドなんかには全く馴染みませんねえ(w)。
 前述の通り、アンビエンスを全切りするとかなり音の細いモノラル音になってしまうので、それでバンドに入れると(他の楽器は大抵ステレオ収録だし)浮いてしまう。かといってわずかにアンビエンスを入れただけで(一応ステレオ信号になる)、背景に大ホールが見えてしまう(笑)。バンドの中で一人だけホールしょってたら、そりゃ変だよね。

 で、色々やってみたのですが、解決法だけ書きます。アンビエンスを全切り(ドライ)して、コンプ2段掛けで潰して、最後にAIR Stereo Width(モノ信号をステレオに変換するプラグイン、多分類似品OK)をかまします。これでバンドサウンドにいれてもなんとか違和感になく馴染みました。
 ということで、「Spitfire Solo Violin」は、ちょっと癖のある音源といえそうです、検討中の方はご注意あれ。
(なんか、よく読むとソロ弦バンドルの中から、更にバラ売りしているパッチみたい。ケチ臭いことせずに、ステレオパッチもユーザーに公開しろ~! ←こんなことで文句言ってるとクレーマーみたいで怖いか)

2021/05/14

映画「ドリームガールズ」観た

 1960~70年代のアメリカを舞台に、新人黒人女性コーラスグループ三人組が、若いプロデューサーと二人三脚で、スターダムまで登りつめていくまでを描いた話。ダイアナ・ロスの自伝が元になっており、グループはシュープリームス、プロデューサーが立ち上げるレーベルはモータウンをモデルにしているそう。アメリカの音楽業界の様子が垣間見えて、この前書いた「イエスタディ」と同様、なかなか面白かったです。

 ただ、ミュージカル仕立てなのですが、題材が題材だけに出てくる曲が全部R&Bで、最初のうちこそ「本物」サウンドでノリノリでしたが、途中で急にウザくなってきます(笑)。それは、劇中でプロデューサーが言う通り、白人リスナーにウケるために、黒人音楽色を抑えてそっち方面におもねるような曲に方向転換したからで(「売るためには仕方ない」そう)、ブロードウェイのミュージカルでありがちな曲ばかりになってしまい、音楽的にはちょっと退屈だった。(極言すればあのテの曲は歌詞以外、本質的には似ているものが多い。もちろん素晴らしい作品も多いが)
 だから、前半の60年代の部分が音楽の多様性があって一番面白かった。(ファッションもコスプレみたいでwキマっていた)

 レコーディング風景も、最初レーベルのスタジオは手作り感満載で、ミキサーもポータブルの8chだが、グループが売れてレーベルも大きくなると、24chはありそうな最新コンソール、モニター環境になっていく。(もちろん70年代だからまだ録音はテープ)このあたりもリアルで面白い。
 最初のスタジオは、プロデューサーが経営していた中古車販売会社の倉庫を改造したもの。資金は閉店セールで一挙に在庫を売り切って作り、それを賭博で増やした……ってのはちょっと都合良すぎる気が(実際、そうでもしないと立ち上げ資金は賄えない、という点はリアルだが)。
 グループ三人組の移り変わる人間模様や、純粋だったプロデューサーが、昔自分たちがされた汚いテも平気で使うようになっていく、なんてところが見所か。
 マービン・ゲイやジェームス・ブラウンを思わせる(合体?)歌手や、ほぼジャクソン5も出てきます(笑)。

 デトロイトが舞台なので、60年代の大暴動や、マーチン・ルーサー・キングの公民権運動にも触れられています。黒人の地位向上にも音楽は大きな役割を果たしたわけですね。
(そしてこの後デトロイトが没落していくのは日本車が原因なんだから、日本人としてはちょっと複雑。余談ながらwikipediaによると、現在のモータウンは永らく活動停止中らしく、レーベルごと転売を繰り返されているようです)

(おまけ:今ググったら元はブロードウェイミュージカルの映画化だそうで、そのテの曲が多いはずですわ)

2021/05/11

デモ曲追加・フュージョン

ここでまたデモ曲追加です。
インストのアコースティックなフュージョンです。

「Breakthru」

2021/05/08

Master Yoda's morning class

  In the International Jedi Day, I took a class of Master Yoda. Thank you for your hard work. In your planet, it started in the morning, didn’t it? In far east small country on the Earth, it is just in midnight. Best time to study it! 🙂
  So great pieces of the FORCE, I hope I could receive all of your visions. Bright, Rich and Flow. Feeling more introspective than your usual play. How to face the FORCE, your playing gave us much suggestions.

  I bought your bath album instead of a ticket. 🙂 (But it is just now out of stock! wishing Amazon takes import stock quickly..)

  The FORCE is here, there and everywhere. I believe it’s limitless. Cheers.

2021/05/06

春の健康問題2

 数日前体調不良で動けなくなってしまい、以来静養してました。病院で点滴2本打ち、徹底検査。CTまで撮ったが、コロナでもO157でも脳溢血でもなく、原因不明(インフルか?)。とりあえず対処療法の薬を処方して貰い、飲んでいたら次第に良くなりました。静養中は日常のことが出来なくなるのが辛いですね(まあ騙し騙しやってたが)。季節の変わり目で、特に花粉が消えてきたからちょっと油断してた。
 それにしても大都市はなんのかんの言って、設備の整った病院で休日診療もあるから有難い。実は前日からイヤな予感がして健康保険証を財布に入れ、お金も多めに持ってました。備えあればなんとやら。皆様もどうぞお気を付けて。

 ところで名古屋も65歳以上にはクーポンが配られ、コロナワクチン接種の受付が始まったらしい。(即予約埋まったとか)こちらは全員ファイザーだそうです。このペースだと、冬までには中年層も打てるのか。
 アメリカがワクチンの特許を一時停止して開放する、って言っているけど、もしやったらこれは世界がひれ伏すこと必至。これこそMAKE AMERICA GREAT AGAINだよ。大統領が違うとこうも違うのか。

11/18 新曲「オールドソングス」/ Tombo

  いま、ただひとつの想いを伝えたくて――。CARPENTERSに捧ぐ  「オールドソングス」/ Tombo  作詞:弦央昭良  作曲:弦央昭良  編曲:弦央昭良 Release Date:2024/11/18 JASRAC作品コード:307-0643-2...