2020/02/29

Q理論: 4度堆積和音メモ書き

 今回は作曲勢の皆様にしかわからない話。

 ちょっと前ここで言っていた4度堆積和音の表記法、今書いている曲から導入してみました。「CQ」みたいなやつね。これでCから上に4度-4度のトライアド(3和音)。実音だとC-F-Bbですね。
 これは本来の表記法だと、C7sus4 omit5ですね。もし5thをomitしないで1オクターブdropすると、G-C-F-Bbになって、これが実はまた4度で、4度堆積のテトラド(4和音)になる。思った以上に4度堆積はsus4と関連が深い、面白い。
(テトラドの表記だと、この場合GQ#9というのを考えています、今のところ)

 で、細かい話は置いておいて超ザックリとした感想だけど、どうもこのQ和音はサブドミナント類といえそうな感じがする。ドミナントではないし、トニックでも勿論ない。
 というのは、従来の機能和声(普通のコード進行)の中にこいつをいれると、どうやらサブドミナントのような機能になっているんですね。その証拠に、本物のSDを連結しようとすると、機能が同じ感じでうまく進行してくれません(実表記だとFとか代理のDm)。逆にトニックやドミナントだとうまく行っています。
 そして面白いことには、これはsus4ではないんですね、構成音は同じでもきっちり4度で堆積していると、違う和音に変化してるような感じ。
 ま、これはまだ1曲書いただけのファーストインプレッションなので……。
 あと、テトラドになると、ちょっとテンションが当たっているフレーバーになる、なのでCQ#9という表記は案外良いのかも。

 とりあえず、Q理論といってるけど、衒学的に追求するつもりはさらさらなく、従来のコード理論の中で、いかに簡単に簡便に4度堆積を使うか、使えるようにするか、という超実戦的なものを目指しています。まあちょっとした理論拡張ですね。日々の作曲活動の中で便利に使えればそれで良いわけです。
 もともとコードネームが発明されたのも、クラシックの表記ではわかりにくいからと、コードを簡単に扱えるようにという意図だったはずなので。20世紀初頭のアメリカが発祥だったと何かで読んだ。(それがデューク・エリントンらのジャズの理論構築にもつながっていく)。

 最後に、Cメジャーの場合の構成音一覧:

●QUADトライアド

CQ[IQ]C-F-Bb
DQ[IIQ]D-G-C*
EQ[IIIQ]E-A-D*
FQ[IVQ]F-Bb-Eb
GQ[VQ]G-C-F*
AQ[VIQ]A-D-G*
BQ[VIIQ]B-E-A*

[*] – スケールトーンだけで構成されているもの(=ダイアトニックコード)
(つまり、CQとFQはダイアトニックコードにはならない)

●QUADテトラド

CQ#9[IQ#9]C-F-Bb-Eb
DQ#9[IIQ#9]D-G-C-F*
EQ#9[IIIQ#9]E-A-D-G*
FQ#9[IVQ#9]F-Bb-Eb-Ab
GQ#9[VQ#9]G-C-F-Bb
AQ#9[VIQ#9]A-D-G-C*
BQ#9[VIIQ#9]B-E-A-D*

(今度はI IV Vが外れてしまった)

 まあ独自研究というもんでもなく、頭の体操みたいなもんですわ。

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