最近モジュラーと自作系のことしか書いてない気がするが、今回もそんな話題。
引き出しの中に、壊れた古い携帯型カセットプレーヤーが眠っていたんですね。いわゆるウォークマンタイプのやつ、といってもこの比喩がもうヤングピーポには伝わらないが(w)。
電池とカセットを入れてプレイボタンを押すと、ヘッドフォンから「サー」と背景ノイズは聞こえるが、テープが一切回らない状態。カセットの故障あるあるです。
どこかで、こういう場合はモーターと回転軸の間のゴムベルトを交換すると動くことがあると読んだので、ダメ元でネジを空けて裏のカバーをパカッと開けてみた。
こんな感じ。
右上の白+黒の丸いプーリーがテープの回転軸で、その下がモーターの駆動軸。もう取り払ったが、確かにちぎれたゴムベルトが両者の間に絡まっていた。この状態で電池を入れてプレイボタンを押すと、モーターだけがむなしく空転します。
手持ちの輪ゴムをベルト代わりにつけてみたが、サイズが合わないらしくすぐ絡まって無理でした。たぶん補修部品のゴムベルトが必要。
ここでふと、プーリーを手で回したらどうなるか……と思いたった。やってみると、モゴモゴ……と音が聞こえるではないですか(笑)。手だけで回すのは限界があるので、割り箸を突き立ててぐるぐるやると、結構うまく回った。モゴモゴがモゴゴ……くらいにはなりました。カセットは本来結構早く回っているんですね。毎秒4.7cm程度だと思った。たぶん手動では毎秒2cmくらいが限界。(瞬間接着剤で割りばしをプーリーに固定しようとしたがすぐ取れて無理だった)
いわゆる「テープストップ」というエフェクトがプラグインにもあるけど、あれと同じようなことが手動・完全アナログで出来てしまいます。ディスクスクラッチにも近いかもしれない。ただこの状態だと逆回転はできません。テープがゆるむだけ。
音楽的にどうこうの話ではありませんが、サウンドエフェクトしては面白いので、壊れたカセットが家にある方は一度いかがでしょうか。(たぶん構造が単純ですぐ分解できる、こういう携帯プレイヤーが向いている。ラジカセになると、もう分解して駆動軸を出すのも大変な気がする)