NHKで放映された「松任谷由実 ~私と荒井由実の50年~」を偶然見ることができました。
なんと、ユーミンさんはデビュー50周年なんですね。18歳でデビューだったそう。
タイトルに荒井由美が入っているのは、意外ですが、ご本人のお言葉では、自分は荒井由美を未だに超えられていない、ということのようです。「エッセンシャルなもの」があって、そこがポイントらしい。
貴重な映像・写真が流れていましたが、荒井由美時代でいうと、やはりバックに気鋭のロックバンド・キャラメルママが付いたことが大きく取り上げられていました。
また、アルバム「14番目の月」に入っている「中央フリーウェイ」、この曲はとても重要だったそうで、「この曲があったからここまでこれた」という程のもの。
コードを探りながらピアノを弾いていて、「この曲はどこに行っちゃうんだろう」(弦央註:調性のことだと思われます)と思っていたが、強引に戻してみたらそれで合ってしまった(註:元の調に)。だから、理論的に計算したのではなく、感覚的に決めたコード進行らしいです。凄いなぁ。(1976年発表、シティポップの嚆矢にして完成形)
で、このアルバムで”荒井由美時代”が終り、松任谷正隆さんとご結婚されるわけですが……。式の写真を見ながら、「互いの才能を独占したいから結婚した」って当時言っていた、というお話。口はばったたいが、本当に凄いご夫婦です。
あと、「中央~」でベースを弾いたLeland Sklarのインタビューも流れていました。現役でセッションマンを続けているようで、仙人みたいな風貌になっています。
曲もアレンジも素晴らしい、ファンタスティックだ、という話のあと、「目をつぶると、オーシャンパシフィックウェイをコンティネンタルで走っているような気分になる」とのこと。言い得て妙。
また、ユーミンさんは時々夫以外のプロデューサーと組まないのかと質問されるが、として、1曲だけならまだしも、アルバムとなるとお互いのエネルギーを合わせてぶつけていかないと完成しない、その場合夫以外考えられない、ということだそうです。
番組の最後では、ヤマハのAI・ボカロ技術で再現した荒井由美の歌声とユーミンさんが共演した新曲「Call me back」も流れていました。ちょっとボカロっぽさを残した感じで、それが却って良い結果になっているように思えました。
まだギリでNHK+で無料配信されているので、皆様もぜひ。(22日夜まで)