……あっ違うメリクリだ。死語もキマって掴みはオッケーだぜ。
ところで遅ればせながらお花ジャケットの新作、拝聴させて頂きました。とてもパーソナルな世界が感じられるアルバムで、メジャーの、たくさんのスタッフが関わった、いかにも「プロダクション(製造/製品)」な作品からは対極にあるような、アーティストさんの息遣いが聞こえる盤。手工芸感のあるアルバムと申しましょうか、それだけ表現していることが近くに感じられて、これは興味深かったです。
バラードが中心なので、といっても大編成のアレンジではなく、ピアノ主体のバッキングの曲も幾つかあったりして、そこはよりパーソナルな感じを高める結果になっているように思えます。弦や木管は生なのですねー、あれーこのお名前はどっかで見たなーとか(w)。
名前といえば、ギターはゲストプレイヤーを迎えていますが、The Alan Parsons Projectの方とか、Duran Duranと演っていた方とか、ブリティッシュ系のギタリストが非常に良いプレイをしてますねー。よくこんな上手い人見つけたなと(w)、そこも感心しました。
ロビーの曲、新編曲も面白い。アレンジの妙が感じられます。
ベストトラックは、たぶんアルバムの趣旨からは一番外れているんでしょうが、自分はピンクとブルーの曲でした。いいですねー、これは’80年代ロック。メロもキャッチーだし、普段はこういう曲を歌ってないところも良い。このギターは、ハードロックでもメタルでもないし、もちろんR&Bでもジャズでもない。まさしく絶妙、メロウな’80sロック。
セルフプロデュースの良さが出た、元祖ベッドルーム・ポップとでも呼びたくなるアルバムでございました。いやこれはベッドルームAORか。見事にアーティストさん独自の完成された世界。以上僭越ながら小文謹呈。