ある曲を聞いていたら、効果音が入っていてふと思った。これ電話のダイヤルを回す音だけど、今の子はこの「ジーコ、ジーコ」って音何かわからないだろうな、と(w)。ダイヤル式電話機ってもの自体を知らない可能性もある、生まれてからプッシュホンしか見たことないとか。あれはダイヤルを回す間に色々と思ったりするのだけど(回して戻るまで時間掛かるしね)、このあたりの機敏も想像できないよな、とかね(相手が気になる異性だったりすると……)。考えたらこの「間」は、なかなか文学的でそれこそ歌にするには持ってこい。ワンタッチでどこでもすぐ「繋がる」時代ではなかったのですよ。昔は家に一台の電話機が普通だったから、相手の親が出たりね(笑)。
ちょっと脱線したけど、電話というかコミュニケーション手段の描写というのは、時代の変遷で如実に影響をうける領域ですね。非常に身近でなくてはならないものだから。(電話すらない時代は手紙だったわけで……)
まあダイヤル式電話が登場する歌は数あれど、拝聴しましたよ白いアルバムのラスト曲で。
このアルバムがデビューから2枚目かあ、と思うと、(僭越ながら言わせて頂けば)かなり尖がっていたんじゃないでしょうか。名女性アーティストをプロデューサーに迎え、某アニメのあのポップな曲が60年代洋楽フレーバーないぶし銀のアレンジに……ってもあったし、それでいてアルバム後半にいくにつれ曲調が明るくなっていくんですね。アーティストさん自身が希望したプロデューサーだったとのこと、1枚目に続いてサウンドもアレンジも驚きです。こんな作品が35年前にあったのか……(おいおい、今更w)。
しかしこれはジャケットから音が全く想像できませんでした。アングラっぽいモノクロームのカラーが似合う(あっ、でも白か)。1枚目がフルカラーなら、2枚目は白黒映画。
80年代という枠には収まらない異端のアルバムでした。プロデュースについて、学ぶこと多々。いやはや勉強させて頂きました。