実は、前回のアビロ(なんちゅう略語や)のミキシングの謎、書いて次の日に原因がわかりました。使用前・使用後にあまり差がないというアレですね。
わかってみれば簡単で、要は「使用前」音源もアビロで録ったから、ということです(w)。そりゃそうか、と思うわけですよ。設備の整ったスタジオで激高いマイク・マイクプリ・ケーブル、コンソール、他プロセッサーで録っているんですわ。エンジニアのマイキングも普段通りでしょこれ。しかもちゃんとマルチトラックで録っている(でないとそのあとミキシングできないし)。
というか、最低限のプリミックスやトリートはしているはずです。でないと音源にならないので。そこからしてレベルが高い(オソロシイ話です)。
ハイレベルの「使用前」音源にハイレベルの正規ミックスしても、その差はあまり感じられないのは当然といえば当然。いやはや、恵まれているところはそれなりの悩み(?)があるもんですわ。
たぶんユーザーの音源をどれか借りて載せれば良かったんだろうけど、権利関係で煩わしいことを避けるためでしょうね(演奏してるミュージシャンも無論プロと思われます)。もっと下手ミックスの使用前音源を用意すればいいんだけど、ここの大看板しょってるとそういう訳にもいかないのかもしれない。
(熟達したセッションピアニストは、もう身体に運指やコード進行が染み付いているから、めちゃくちゃ弾こうしてもできないそうですね。それと同じことがここのエンジニアにも起こっているに違いないw)
今は日本も昔の有名スタジオなんかとっくに潰れてしまっているそうですが、現在残っているところは、それこそアビーロードスタジオとも戦えるクオリティのスタジオでしょう。この世界もグローバリズムといえそうですが、苛烈な時代です。
経営が成り立っているところは、よほどオーナーやエンジニアが優秀でビジネスのセンスもある場所ばかりと思われます。
話は少しずれるけど、スタジオも優秀、ミュージシャンも優秀、制作環境は整っている(ハードさえあきらめれば低廉)、良い音楽聞きたいリスナーもたくさんいる、なのに音楽ビジネスが全くダメなのはどういうわけか。これは世界中でそうですが。
日本だけとっても、非常に才能あるミュージシャンは一杯いるのに、その曲が本当に音楽を聴きたい人のところまで届いていない(あ、自分のこと言ってるんじゃないよ。凄い方が多すぎです、あっしは修行中のおっさん)。どこかで目詰まりを起こしているんですね、きっと。
これについては、いつか改めてまた。(といっても音楽業界を語れるほど内情知っているわけじゃないがw)