2017/08/15

Fメジャー・キーの不思議

たまには作曲やってる人間っぽいことを書いてみよう。
Fメジャー・キーについて。

以前もこの調(へ長調ですね)の曲を書いてて感じたんだけど、なぜかこの調を使うと雰囲気が微妙にブルーな感じなるんですね。
(ブルーノート的な意味で)
普通にただメジャースケールなのになんでだろう?と思っていたんだが、この度ようやくその謎が解けました。わかってみれば簡単で。

知っている人は知っていると思うが、Fメジャーの音階はB(シ)の音がフラットしてるんですね。
これでピンと来た人は鋭い。そう、これってCメジャーの場合のブルーノートなんです、まさに。
FメジャーとCメジャーはどちらも白鍵ばかりのスケールで、FメジャーはBだけがフラットしています、だから耳が(Cメジャーに慣れているから)ついCメジャーかと勘違いして「ん?ブルーノート?」ってなるようなんですわ。
(定義上のブルーノートは、キーの中に他に2音あります、念のため)

どうも現代人は思った以上にCメジャースケールに慣らされているようで、別におらは絶対音感もありませんが、かなり「基準スケール」として耳に染み付いているようです。ここからの「ズレ」で、結構いろんなことを感じてしまうようなんですね。
たぶんピアノを白鍵だけ「ド」から弾くとそうなるからでしょう。これは万国共通。

たとえばC#メジャーの曲は、よく言えばウキウキした感じ・活発な感じ、悪く言えば(?)ふわふわインチキっぽい、イミテーションな感じ。これは一番慣れ親しんだCメジャーから半音上がった状態なので、耳が一番「違和感」を感じやすいから、と説明できます。しかも半音上がっているからなんだかアッパー(笑)なんですね。
逆にBメジャーは、同じような感じではあるが半音下がっているため、落ち着いて感じます。

Dメジャーは全音上がっているため、ちょっと高揚感があります。シャープも2つだからあまり音の違和感はない。
Eメジャーともなると、シャープの数も4つになり、なんだか壮大な世界が感じられる、うんだんだん適当になってきた(笑)。

こんな風に、キーによって結構特有の「性格」があるようです、どうやら。
それも全部最強の「スタンダード」Cがあるからこそ。あ、Cは一番素直でクセのない、なんにでも合うご飯か食パンのようなおいしいスケールといえるでしょう。かなり適当。

こういうこと(調の性格付け)は、どこか海外の偉いクラシック作曲家か評論家が言ってたと思うが、自分はてっきりデムパだと思ってました(笑)。が、どうやら本当にあるようなんですわ。

歌物だと、実際は人間の歌える範囲が中央Cを中心に限られているので、さらに調の性格付けが進みそう。終止感のある音はキーによって一つなので(Cなら無論C)、これもメロ作りに影響するし、それでこのキーだとこんな曲調が多い、って統計的な偏りがありそうに思います。

キーというのもただの音の高低ではない、面白いところです。

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