TVシリーズ「機動戦士ガンダム」(1979年)、いわゆるファーストガンダムをYoutubeで無事見終わったけど、改めてみるとBGMも素晴らしいですね、これ。
当時はまだサンプリング音源も(+ハードサンプラーも)ない時代なので、レコード会社のスタジオには生の弦やブラスが待機しており、当然作曲家はそれらを好きなだけ使うことができた。いや、むしろ使わなければならなかったでしょう、良い劇伴を作るためには。
電気ピアノ(ローズ)はあったけど、ちょうどここへシンセなんかも入ってきてた時代なので、シンセドラムも入ったり、それでいてティンパニや女性コーラスもいる。生楽器主体ではあるが、なかなか面白いサウンドになっています。考えたらこのアニメの放映もギリで70年代なんですね。ちゃんと時代の音になっている。
弦の低いところで迫力あるリフを奏でたり、ブラスやトランペットの流麗なフレージングとか、アニメの様々なシーンを盛り立てるBGM群。名曲揃いといえるのではないでしょうか。
(音楽は大ベテランの渡辺岳夫さん、松山祐士さん)
ちゃんとスタジオストリングス、スタジオブラスの音になっている、これがもっと編成が大きくなるとまた違う音。
懐かしいなあとか、興味が湧いてきた、なんて方は、一度どこかで是非。
(おまけ:確か効果音作りにシンセが使われた始めた時代の走りで、ガンダムのビームライフル発射音などはARP2600で作っていた、と聞いた。これは「宇宙戦艦ヤマト」も同じ)
(おまけ2:この直後1980年頃からハードサンプラーが導入され出して、だんだんスタジオが生の弦や菅を使わなくなるんですね。失業者が多数出たわけで、皮肉なものです)